朝少し早く事務所へ出てくると、かりんに住んでるTNさんに出会います。
TNさんは、朝早くにかりんを出発し職場へ向かいます。
ホッとが運営するケアホームからは、唯一就労しているTNさんです。
いつも明るいTNさん。
食べる事が大好きなTNさん。
お酒も好きなTNさん。
昨年のケアホーム旅行では、いい顔して酔っ払っていました。
そんなTNさんはですが、朝出勤途中に出会うと、そんなそぶりも見せません。
「あー。」と、ため息を一つして、「頑張ってくるわ。」と、肩を落として駅に向かって歩いていきます。
僕はそんなTNさんがすてきに思います。酔っ払って、大笑いしているTNさんも素敵で大好きですが、
肩を落とし、通勤の人並みに埋もれていく後ろ姿にぐっと来ます。
そんなTNさんに、気のきいた言葉も言えず、ただ「行ってらっしゃい。」としか
言えない僕です・・・。
思うのですが・・・
支援者側は仕事(日々の作業)等に対して、前向きに取り組まないといけない。
楽しく頑張らないといけない。と勝手に利用者側に求めていないだろうか?
僕自身で言えば、色々な仕事をしてきましたが、ほとんどが、「はー。」とため息をして
「今日も仕事かー。」と肩を落として出かけていたと思います。
今日のTNさんのように。
そりゃー。楽しく仕事できるにこした事はないけど、みんなそんなに毎日たのしく仕事に出かけてるの?
と問いかけたくなります。 支援者は勝手に利用者に「いい子ちゃん」を求めていないだろうか?
かくいう僕も反省すべき事は多いです。
今日のTNさん。ため息して、肩落としながらも、仕事に向かっていく。ごく自然な事なんだと実感します。
そんなTNさん最近職場でいろいろあるようなのですが・・・
このあたりの事は就労支援している法人が別法人になるので、うまく情報が入ってきません。
僕たちも努力不足なところはありますが、それでも就労支援側とは過去幾たびかやり取りはあり、
そこから感じるのは、僕らのことを「 単なるヘルパーさん」としかみてないのかなあ。と思う事。
そりゃ- 就労支援は花形ですからねえ-(すいませんちょっとイジケが入りました。)
でもの僕らは常に生活の場面からどうさせるか真剣に考えています。力不足は否めませんが・・・。
かりん担当のスタッフは、人一倍思いが強く、TNさんの件で今すぐにでも飛び出して行き、
就労先、就労支援側にアレやコレヤ言い出したい事はたくさんあるようです。
そんな彼女に僕はまあ、もちょっと様子見てみて・・・。と言ってしまいました。
僕もどちらかと言えば、思った事はすぐに突っ走りたいタイプ。彼女の気持ちは
すごくわかるのですが、 ちょっと抑えるようなアドバイスをしてしまった。
ぶつかってみないと生み出せない事も多いと言う事がわかっているのに。
あー。弱気やったかな。 やっぱり、相手が別法人と言う事で腰がひけたかなあ。
W法人時代、山川さんに、支援とは、どこで手を出すかだ。と教えていただいた。
今まさにそこが問われているのかも?
あまりに早く動くと、ごちゃごちゃになるかも
知れないし、手出しが遅いと今踏ん張っているTNさんの頑張りをだめにしかねないかも?
難しい。きっとかりん担当のOさんがもっと苦しんでいるだろう。こちらにも、
頑張ってしか、言葉が出てこん。 頑張って。
鳥居